メインイメージ

About

ル・フルーヴ

le fleuveについて

農家に生まれ育った
ショコラティエの素材への感謝

le fleuveのルーツは、農にあります。

le fleuveオーナーシェフの上垣河大は、兵庫県北部の山間部、養父市大屋町で循環型農業を基本とする無農薬有機栽培の農園「麦畑自然農場」を営む農家に生まれ育ちました。日々の暮らしの中に常にあった農。
その季節ごとの仕事や、農家さんの苦悩も喜びも知って育ちました。

養蜂では、日々のケアはもちろん、蜂の巣箱を獣から守る為の柵を作ったり、ミツバチが活発に飛ぶ天気が続けば豊作ですが、雨の日が続けば収穫はゼロということもあります。また、限られた季節の仕事のために、春〜晩夏の頃には集中的にとても忙しくなること。
養鶏では、鶏たちの日々の餌やりから安全な餌の調達、自家配合、鶏を狙って獣が来ることがあれば、罠をかけたり。
畑では、草とりや収穫、真夏の水やりなど・・・
その時ごとに、多岐にわたる農家の仕事があります。
その中で、安全な餌を食べて暮らす平飼いの鶏たちの鶏糞を発酵させて、それを畑の肥料として使い、野菜や果物を栽培するという「循環農法」を貫いてきました。「家族に本当に安全なものを食べさせたかった」という父親の願い通り、食卓には、毎日、平飼いの卵や旬の無農薬野菜、蜂蜜が並び、日々の暮らしの中で、自然と、旬の季節や素材そのものが持つ本当の美味しさを知り学んでゆくことになりました。

le fleuveのお菓子には、こうして自家農園で収穫された蜂蜜や平飼い卵、無農薬のいちご、ルバーブ、ゆず等を使っています。
また、旬の果物などは、実家と同じように全国各地で美味しい農作物を作られている農家さんたちから、素材を分けていただいています。
こういった農家さんは、「無農薬」や「減農薬」という言葉の奥に、普通以上の工夫や手間と時間、愛情を掛けて作物を育てておられ、その仕事に喜びや誇りを持っておられます。安易な方法を選ばずに、自分が信じる最善を追求する農家さん方の姿勢には、いつも胸を打たれますし、le fleuveの在り方、そしてle fleuveがお客様へお届けするお菓子について考えさせられます。

自然の恵みと農家さん方の愛情の詰まった大切な素材をお預かりして、le fleuveでは、必要以上に手を加える事はしません。
洋菓子の技術では、味も構成も、何重にも重ねる事は可能です。
しかし、そのままで十分に美味しい素材を使っていますので、複雑な構成では、素材そのものの味わいが表現しきれない。
素材をそのままで食べた方が美味しいと感じる時は、素材の力を存分に引き出したお菓子を作り、お客様にお届けすることが、農家さんに対する感謝の気持ちの表現であり、私たちの考える菓子職人のかたちだと思っています。

オーガニック農家で生まれ育った経験と、その日々の暮らしの中で培ってきた味覚や感性がルフルーヴの原点となっています。
  • 養蜂作業
  • フルーツ

和食の様に
素材そのものを生かしたお菓子

潔いお菓子でありたい

華美に飾らず、また、複雑に幾つもの素材を重ねずに、主役となる素材の味わいを引き出すために、敢えて他のものは引き算する。

余分なものを削ぎ落とすこと。
それは、ある種ごまかしが効きません。
絶妙なバランスの上に成り立つ、引き算の美学を探究しています。
  • 鶏の卵
  • 収穫風景

顔が見える、
安心して食べられるお菓子

お菓子を作る人の顔や、材料である果物などの生産者さんの顔までが見える、そんなお菓子なら最高だと思っています。

le fleuveのお菓子には、香りを付ける人工香料や、賞味期限を引き延ばしてお菓子を腐らなくさせる保存料等は使っていません。
お菓子そのものの美味しさをお届けしたいので、当店では敢えて賞味期限を、通常より短く設定しています。

お菓子が完成して完了ではなく、お客様のお手元に召し上がっていただくまで、最良の状態であることを心がけています。

取り組んでいること

さまざまな理由で大手に流通できないけれど農家さんが愛情を注いで作られた良質の食材を使い、お菓子とその思いも一緒にお届けしたいと考えています。そして『食品の廃棄処分』を極限まで減らすこと。この取り組みを実現するために店舗を持たず、受注生産というかたちでお菓子を作ります。
私たちが扱っている果物や食材は、農家さんと相談して一番良い旬の時期に仕入れ、一番良い状態で加工します。
今シーズンの食材ががなくなってしまうと、また来年のシーズンまでお待ちいただくことになる商品が数多くありますので品切れの際はご理解いただけると幸いです。
  • 山間風景
  • 食材イメージ
  • 養鶏
  • 植物の実り

Profileプロフィール

上垣河大(うえがきこうだい)
Koudai Uegaki
上垣 河大うえがき こうだい
...1989年兵庫県養父市生まれ。中学生の頃から家業である農業・養鶏・養蜂の仕事を始める。
2009年、洋菓子マウンテン入店。お菓子とショコラを基礎から学び、2012年からはショコラを任される。2014年に独立。毎年ジェイアール京都伊勢丹にて開かれるショコラの祭典「サロン・デュ・ショコラ京都」には自身のブランド、ル・フルーヴ(le fleuve)として、2016年から出店を続けている。ショコラのコンテスト、ジャパン・ベルコラーデ・アワード2017では最終審査進出、入賞。2019年より、「サロン・デュ・ショコラ東京」での出店。次世代の若手ショコラティエとして活躍を期待されている。
私の父は、循環型農業を基本とする無農薬有機栽培の農園「麦畑自然農場」を営んでいます。
農園の鶏たちは、人間が口にしても安全な餌を食べ、山からの流れる清らかな水を飲み、ストレスのかからない平飼いで暮らしています。畑では、その鶏糞を発酵させて作った肥料を必要な時期に必要な分量だけを与え、野菜や果実の顔色を見ながら育てています。
そこで生まれ育った私は、幸いにも、本当に美味しい食材が、どれほどの手間と知恵と愛情を注がれて生み出されるか、暮らしながらに学びました。

修行時代には、ショコラの奥深さに触れました。
ボンボン・オ・ショコラの艶のある薄いコーティング、ガナッシュの滑らかさ、プラリネの食感、ショコラの口溶けを決めるカカオバター結晶の繊細な調整・・・。

お客さまの目に触れ、口に入り味わっていただくまでの一連の流れを、ショコラティエがいかに明確に掴み正確に素材をコントロールしていくか、その術を身につけました。

ショコラの伝統は、研ぎ澄まされた感性を持つ先人たちが、練磨に練磨を重ね、人々に喜びをもたらし続けた歴史だと私は解釈しています。
良質な食材の長所を最大に引き出し、お客さまに届けるために、伝統的な技法を重んじながら、独自のアイデアと手法を臆することなくミックスしていく。それがいつかの日か、新しい伝統となって受け継がれていく~そんなショコラ作りを、私は目指しています。
ページトップへ